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トランプ人事と就任式演説からひも解く

トランプ人事と就任式演説から


トランプがやろうとしていることは、大統領就任演説とその閣僚の顔ぶれから
読み解いている 高原剛一郎氏の動画よりまとめました、大変解りやすいので
掲載いたします。


演説項目


1番目は
“私達は二つの単純なルールにしたがいます、アメリカ製の商品を買い、アメリカ人の雇用を増し、アメリカの景気をよくします”


 1 そしてTPP離脱、全ての国と国との二国間で交渉する、
 2 大減税 法人税35%から15%に 個人の所得税日本円で650万円までは0円


この所得税率はシンガポールの17%よりやすい、なんと15%これによって世界中の企業はアメリカを目ざすことになる、そして公共投資10年間で1兆ドル(120兆円)その赤字分は国債で賄うといっている、世界中はこの国債を買うために今ドル高になっている、いまニューヨークのダウが史上初2万ドルを突破した、トランプは本当にこの減税や公共投資ができるのかといわれているが、トランプは言ったことは、ほんとうにやる、そのことを解らせるために就任10日で大統領令を連発している、こいつはほんとうにやるつもりだ。。。。ということで景気をひっぱつている。。。とらんぷは経済大統領だ。。。。。。


2番目は
 何かというと、“私達は古い同盟関係を強化し新たなものを形作ります、イスラム過激派テロに対し、世界を結束させ地球上から完全に根絶させます”
イスラム過激派テロ撲滅 
大統領就任演説の中には、ロシア、中国、日本のことは一回も出てきません、アメリカにとって最大の敵はイスラム過激派のテロ、そしてそのテロを撲滅させるために 私達は古い同盟関係を強化し、新しい同盟関係を形づくります、 つまりそれまで同盟関係になかった国とも組みますよ。。。とここでいっているのです。
イスラム過激主義に対してどれだけ本気であるかということが、大統領人事で表しています。
トランプの安全保障の三本柱 


 1人目
国家安全保障担当大統領補佐官:マイケル・フリン氏(元陸軍中将、元国防情報局長)


 マイケル・フリン アフガンで戦い、イラクで戦い最終的にDIA長官 DIAとはCIAと双璧をなす  ペンタゴンの情報機関、そのトップ
 2人目
 国防長官:ジェームズ・マティス氏(元中央軍司令官)
このマテイス“相手が誰であろうと常に礼儀正しくプロフェッショナルであれ、ただし出会った人物とはいつでも殺す準備をしておけ”“
 アフガン戦争での発言 
“ベールをかぶっていないというだけで女性を殺すやつを殺すのは実にゆかいだ”と言った それだけ聴いたら“狂犬”だというかも知らないがマッドドッグとはただの狂犬というのではなくこれは“タフ、勇猛果敢”という意味合いがあるといわれている、この人物の自宅には数千冊の蔵書をつ、知識人である。また海兵隊のたたき上げで最後は中央軍のトップにまでなったこの男、“いつ戦場で命を落とすかも解らないので自分は結婚しないという考えの人である”


3人目
国土安全保障長官:ジョン・ケリー氏(米南方軍前司令官・元海兵隊大将)
これはCIAの上である、アメリカには17の情報機関がある CIAそしてペンタゴンがもっているDIA,財務省にも情報機関がある、問題なのはそれぞれの省庁に情報機関がある、それなのに、9,11テロを防ぐことが出来なかったのはなぜか、あのテロが成功したのは、その17の情報機関のなかで情報をつかんでいところがあったが、その情報機関同士がきそいあって他の機関に教えないそのような縦割り状態であった、その経験から作ったのが国土安全保障長官という役職であるこれは17の情報機関の上にある立場である。
この人物ジョン・ケリー この人もイラク、アフガンで戦い海兵隊の大将までなった人物である。オバマのとき捕虜集要所閉鎖を断固反対して首になった人物である。
この三人がアメリカの安全保障のトップである。三人とも軍人でテロとずっと戦ってきた人物である、これはテロ撲滅の本気度を示している、そしてトランプは古い同盟だけではなく新しい同盟もくむと言っているこれはプーチンと強力してイスラムテロをたたくということが当然入っていると思われる。
3番目に
“私たちは自分たちの生き方をすべての人におしつけることはしませんが、模範としてかがやかせたいと”言っています、 この自分たちの生き方とはいったい何か、アメリカンデモクラシーである、つまり人権とか自由とか民主主義これをもうよその国に広めるようなことはしません、といっているのです、
今まで歴代の大統領は独裁体制の国々にこの普遍的なアメリカンデモクラシーを広めてその国のしいたげられている人たちにもこんのすばらしい価値観を伝授しなければならないのだー。。。とやってきた。。。善意なのだが悪く言えば、おせっかい、、、
中国とやるときにも今までの大統領はおのアメリカンデモクラシーを盾にして言わなければならなかった、しかし、このトランプは“私達は自分達の生き方をおしつけません”
もう、人権とか自由とかに頓着しない国に、そこを何とかしろとは言いませんといって いる、言わないけれども私達はこの方法で輝きますと言っています、アメリカがいよいよおせっかいをやめるということである。アメリカが世界の問題を仕切るということを“やめる”ということを宣言しているのである。
このトランプは颯爽と得意顔で退場してゆきます。これがトランプ政権の大きな柱であります。


しかし、これは無計画に撤退していって、アメリカの発言力が弱くなるという意味ではありません、アメリカは自分の力を蓄えつつ、しかも発言力をもって乗り越えて行く。。。そのための外交がでてくるのです。アメリカでは外務大臣とはいわず、国務長官、アメリカでは外交が国の勤めで、国内政治と外交が表裏一体であること、これがまさに大国の証である。
アメリカの国務長官 
国務長官:レックス・ティラーソン氏(エクソン・モービル会長兼CEO)
世界最大のエネルギー会社のCEOオイルマンとしてたたき上げ、現場を知っているもともとロックフェラーの作ったスタンダールオイル会社、これはあまりにも大きいので独占禁止法に引っかかり二つに分かれた、エクソン石油とモービル石油、それをもう一度ひとつにしたのがエクソンモービル、今世界で最大の会社のCEO このレックス・テイラーソンは知る人ぞ知る親ロシア派の人物プーチンとは20年来の友人、トランプは彼でないとだめだと主張した、マスコミはトランプをたたいたがそんな中で唯一トランプを支持した人物、、、それがキッシンジャーである、キッシンジャーがトランプのことを“何か非凡なことをやり遂げる可能性のある人物”といっている。
実はトランプにレックス・ティラーソンを推薦したのがキッシンジャーであった、御歳93歳、トランプの外交の指南役ははっきり言ってヘンリー・キッシンジャーである。
トランプは歴代大統領の中でもっとも敬愛しているのがニクソン大統領なのであります。
ニクソンといえば任期中にウォーターゲート事件で辞任した大統領としてダーティーなイメージがあるが、こと外交というものに限定すろともっとも鋭利な外交をやった大統領です。
トランプはニクソン大統領を敬愛しており、生前のニクソンとトランプの間には非常にしたしい交友がありました、あるときときニクソンがトランプに直筆の手紙をおくったことがあります、何と書いてあったのかというと、私の考えをこんなにも理解している君はすばらしい、もし君が大統領選挙に立候補すれば君は当選するであろう。。。。
その時の手紙をトランプは後生大事に持っており、今の大統領執務室に貼ったあるそうです
このニクソンが非常に外交が上手であったのは、その当時の、国務長官、主席補佐官がキッシンジャーであった。ニクソンに外交を伝授した影の先生はキッシンジャーです
昨年の5月18日のことです、じつはそのときにトランプが共和党の代表になるということが決まっていたのです、つまりこれからは共和党のライバルを気にするのではなく、民主党代表のクリントンとの一騎打ちになります、クリントンはオバマ政権の国務長官をやっているので現場を知っている、がトランプは外交官をやったことが無い、何としてもトランプは外交の先生が必要であった5月18日にトランプがみずからキッシンジャーの家を訪れて話をしているのです、それからキッシンジャーがトランプのブレーンにたくさん会ったのです。
昨年の11月18日に安倍首相がニューヨークのトランプタワーに行って午前中トランプと会談した、その同じ日、同じ場所で午後に杖をついた93歳のおじいさんが入って行くのを多くの人が見ています、キッシンジャーです、キッシンジャーはトランプと会い、そしてその後副大統領のマイク・ペンスと長時間はなしました、そして安全保障担当の補佐官であるマイケル・フリンと議論をされています、そして彼らは承諾をとったうえで、マイケル・フリンの直属の部下として大統領副補佐官にマクフアーランドという人物を入れています。
このマクフアーランドという人物は、キッシンジャーの愛弟子です、キッシンジャー外交を骨の髄までマスターしている人物です、その人をトランプの外交のナンバー2に入れたのです。(ここからキッシンジャーの有名なエピソード。。。省略します)

1972年アメリカと中国が国交を樹立して、中国は強くなりすぎたということは、かってソ連にしたことを中国にすればいいということです、つまりトランプは親ソ反中、オバマは反ソ親中。。。大きくハンドルをきりました。
米通商代表部(USTR)代表:ロバート・ライトハイザー氏(元USTR次席代表)
このひとは反中バリバリの人、
大統領補佐官・通商産業政策部長:ピーター・ナバロ氏(カリフォルニア大教授)
この人の本 “米中もし戦わば”この本は日本の防衛大学の教科書になっています
この反中バリバリの二枚看板


トランプの本気度が現れている人事だとおもいます



2017年の国際情勢 -トランプ外交から見えてくる世界の行方- 高原剛一郎 20170201